R5 両神山麓トレイルラン個人合宿

 皆さんこんにちは。ただいま夏合宿中の暴風雨による停滞日を利用し、ブログの下書きをしている川島です。ワンゲル三年目にして初めての停滞日を迎え、何をしようかと考えた末ブログ執筆に至りました。今まで、突如、空白の時間が訪れる停滞日というものを恐れていましたが、案外やることはありますね。

では本題に入りまして、今回は6月に実施した両神山トレイルラン個人合宿についてお届けしていきます。法政ワンゲルでは長らくトレイルランニング(以下トレラン)を行っていなかったのですが、ランニング好きの2名が集い、この度個人合宿として実施する運びとなりました。つきましては、今回の合宿に至るまでの小話も含めてご覧いただけると幸いです。

【日時】2023年6月26日(日)

【場所】埼玉県小鹿野町両神地区 森林浴の森日本百選「両神国民休養地」

【参加者】4年:薮下 3年:川島




さて「トレラン」は何かということですが、一言で表すならば「自然のフィールドをいかに速く移動する競技」ではないかと思います。必ずしも「走る」ことは必要ではありません。マラソンと異なり不整地をフィールドとするトレランでは、急斜面を登る時には駆け上がるよりも、体力の消耗を抑えながらスピードを落として移動した方が、全体として早くなることがあるからです。とは言えトレランのトップランナーは登りでも信じられないスピードで駆け上がっていくのですが…

普段、山登りをしていることを人に話すと、真っ先に「大変そう」「キツそう」といった声が聞こえてくるのですが、そんな山登りをしているワンゲル部員でさえ、トレランの話を持ち掛けても渋い反応をされてしまいます。

それもそのはずで、トレランは、「山や自然が好き」といった趣向に加え、「疾走感を味わいたい」「体を限界まで追い込みたい」という性格を持ち合わせている人に向いているからなんです。それは登山家というよりもランナーの素質ですよね。実際、プロのトレイルランナーに元陸上の長距離選手が多く、かくいう私も中学高校と長距離を専門としていました。

入学当初からトレランをやってみたいという思いはあったのですが、大学にトレラン部なるものはなく、様々なアウトドアを行うワンゲルでもトレランは行っていませんでした。

一緒に走る仲間もおらず山に関する知識もなかった当時の私に、自分でやってみるという選択肢はなく、そのままトレランのことは頭からフェードアウトしていたのですが…

ところが、今年の1月、箱根駅伝を観た4年生の薮下さんがランニングに目覚めたのを機に、意気投合し、トレラン合宿の計画が持ち上がったのです!


自分たちはトレラン初心者ということで、合宿はエイドステーションが設けられていたり、コースがよく整備されたりしている大会に参加する形式で合宿を実施することに。

まずはトレラン用の装備を揃えようという、これまで登山で使用していたもので流用できるものはそのまま活用し、トレラン用に必要なシューズやザックは新たに用意しました。


装備を整えたら次は試走を、ということで大会の前に高尾山周辺の山を駆け回ってきました。皆さんご存知の通り高尾山自体は手軽に登ることができる山として沢山の人で賑わっているのですが、周りの山は人の行き交いは少なく比較的気兼ねなく走ることができます。10Kmほど登山道を走ってみたところ、下りに疾走感があるところが登山との大きな違いだと感じました。これはスキーの感覚と似ていて、恐れることなく一思いに足を踏み出すことがポイントですね。

体力面の準備としては、日頃トレーニングとして行っている皇居ランの距離を伸ばしたり、回数を増やしたりして大会に備えていました。私たちが大会で走るコースは20.7kmと初心者からすると気圧される距離でしたので、完走できるだけの走力と自信を付けられるよう励みます。トレランに向けた練習は大会まで2か月ほど続けたのですが、これには薮下さんの存在に助けられました。いくら自分でやりたいと思ったことでも、キツイことを共有できる仲間がいるのといないのとではモチベーションが大きく異なるので、一緒に練習する薮下さんがいてくださって良かったです。


前置きが長くなりましたが、そんなこんなありましてついに大会の当日を迎えました。


舞台は日本百名山の一つ両神山の麓埼玉県小鹿野町です。秩父駅から大会専用バスで会場まで向かいます。

ちなみに秩父までは特急ラビューで
窓が足元まであり開放的な車窓が楽しめました


会場に着いたらすぐに受付、ウォーミングアップ、開会式などを済ませ、あれよという間にスタート時間になりました。


10分程じらされる


スタート後はしばらく舗装路が続きますが、その後は本格的な登山道へ。




この道↘を駆け上がる力を私は持ち併せていないため、一歩ずつ、でも急ぎながら歩を進めていきます。反対に下りは、このような坂を下りることになるのですが、速い人はあまりブレーキをかけることなくどんどんと進んでいき、差を付けられてしまいます。つまずいたら一発アウトな状況で恐れずに駆け下っていけるのは、確かな身体能力と経験があるからなのでしょうか?


両神山麓トレイルランは周回コースとなっており、私たちが参加した20.7kmのレースはほぼ同じルートを4周することになっています。周を追うごとにコースに慣れてくるのですが、体力的にキツイのはもちろんのこと、精神的にも見慣れた風景に参ってしまいます。そんな中、飲み物や食べ物を補給することのできるエイドステーションは、まさにオアシスでした。冷えたジュースに瑞々しい果物、手製の漬物が身体に染み渡るのです。また、声援をくださるスタッフの存在も、また一歩を踏み出す原動力となりました。

そうして何とか3周目まではペースを落とさず走っていたのですが、4周目に入りついに限界を向かえてしましました。両方の太ももの前側(大腿四頭筋)がつってしまったのです。大腿四頭筋は別名ブレーキ筋といわれるそうで、やはり下る際にブレーキを掛けすぎてしまったのでしょう。その後は、足を伸ばし回復するのを待って走り出してはつってを繰り返し、大幅に失速してしまいます。次々と後続の人に抜かれ、はやる気持ちを抑えながら着実に坂を登りつめます。この時は私だけでなく周囲の皆が疲労困憊でさながらゾンビの行進のような有様でした。なぜこんなことをしているのだろうか、と自問しながらも何とかコースの最高地点である両神神社奥社に到達します。

両神神社奥社
ついた・・

その後の下りは、体重移動だけで自然と足が前へ進むので重力に身を任せ、ゴールへまっしぐら。先ほどまでの全く使い物にならなかった自分の足は何だったのかと思うほど足が動き、重力に素直になることがどれほど楽が実感するのでした。

そして20.7kmのレースも終わりを迎え、(無事)完走することができました!今大会の目標は完走することだったので、ひとまず目標達成することができよかったです。欲を言えば、足をつることなく走り切りたかったですね。4年生の薮下さんも完走することができました!ただ、やはり私と同様に後半で足をつってしまったそうです。

今回トレランに初挑戦してみて、トレーニングとして距離を踏むだけでなく、強い衝撃に耐えられるような足作り(筋トレ)が必要だということを身をもって痛感しましたね💦。

私たちのタイムと順位は以下の通りです。

川島 3時間16分47秒 男子総合26位/242位

薮下 4時間32分55秒 男子総合161位/242位

タイムの一覧はこちらからご覧になれます↓

https://sportsaid-japan.org/NEW/kiroku/result/23ryokami-kiroku.pdf

(トップの人のタイムにも驚きましたが、上位を40才以上のオジさんたちが占めていたことにはもっと驚きました。恐るべしオジさんパワー!!)


部内唯一のランニング仲間である薮下さんは4年生ということもあり、今後もトレランを続けていけるかは不透明ですが、今回の雪辱を晴らしたり、部の活動の幅を広げたりするためにも何らかの形でトレラン合宿を続けていきたいですね。

今後ランニングに目覚める部員が現れることを願っています!


長くなってしまいましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。




コメント

このブログの人気の投稿

R5 GW合宿(白馬大雪渓)

R5 3月合宿(自転車)

R4 黒部峡谷・後立山連峰個人合宿②