R2 冬合宿(後編)

あけましておめでとうございます。
冬合宿後半(12月28-30日)は小口がお伝えします。


12月28日(土) 遠見小屋ーーー見返り坂麓C1←―→見返り坂上

この日は全装とスキーで見返り坂の上まで登る歩行訓練です。
鈴木OBは朝早く、五竜登山のため出かけて行かれました。現役のみで体操をし、小屋を出ます。いよいよスキー場の場外に出るため緊張を感じました。


小屋の中より見る日の出


すでにあるトレースの上を進みますが、慣れない非圧雪の上はバランスがとりにくく、転んでしまうのもやむなしといったところです。
上も下も真っ白
そして、今夜のテン場、見返り坂の麓に到着。一本。


訓練のため荷物はそのまま背負って、今度は自分たちで新しいトレースを付けながらジグザクに坂を上っていきます。なかなかきつい斜面でした。
休憩後、板をはめてザックを背負うのにも一苦労します

※これ以降、この日の写真は一枚もありません。
途中、五竜登山を撤退してきた鈴木OBと合流、シールに不具合が生じるもなんとか上に登りつくことができました。

午後から天気が変わり、周りは真っ白に。
上からテン場までスキーで降る予定でしたが、出だしからみな転んでしまい困難を極めるため、やむをえずワカンに履き替えて降りました。途中からサポートに来てくださった遠藤コーチの力添えもあって無事テン場に戻ります。
その後は毛藤副監督もご参加いただきました。テントを張り、食事、就寝。


12月29日(日)見返り坂麓C1←―→小遠見山―――遠見小屋
この日はいよいよ冬合宿最大の目標、小遠見山アタックです。
朝4時半起床。寒さであまり寝られなかった人が多くいたようです。狭いをとるか、寒いをとるか、それとも…

日の出とともに体操。この日は冬合宿の中で一番天気の良い日でした。差し込む朝日が今日のアタックを激励してくれているようでした。
夜は星も素晴らしかった


日の出直後の青空がとても濃い

昨日のスキー歩行でシールに不具合が出たため、今日は一日ワカンを使いました。見返り坂はラッセル訓練のためにあえてトレースのない新雪の上を一年生で先頭を交代しながら進みます。先頭は雪を身体全体でかき分け押し固めの動作を必死でやります。無き道を作り出すことの苦労とうれしさを感じました。


少しでも進めるとうれしい

そしてやっとこさ、見返り坂の上に到着。昨日とは打って変わっ快晴の今日は、最高のコンディションでずっと遠くまで望むことができました。日ごろの行いがよかったのでしょうか??…高気圧に感謝です。
素晴らしい快晴
まぶ、しい

この先は、細い尾根線のため新たに道は作れないので、すでにできているトレースの上を進みます。先に誰かが作ってくれる道のありがたみをしみじみ感じました。スキー靴で脛がじんじん痛みますが、この青空と木々についた霧氷の美しさが痛みを忘れさせます。今回が人生初の冬山であるというほとんどの一年生は、この初めての感動をい一生忘れることはないと思います。
こぼれる笑顔

今朝一番のゴンドラで麓を出発した栗田OB、河田コーチのお二人がスキーで追い上げてこられ一ノ背を過ぎたあたりから合流しました。その追い上げの早いこと…!流石です。






右手に壮大な北アルプスの著名な山々を拝みながら、小遠見山2007mに登頂です。
(二ノ背付近から登頂まで、数々の映像を手掛る栗田OBがビデオに録って編集してくださいました。いずれYouTube等にUPされますのでぜひご覧ください!)
この標識に辿り着けてよかった
叫びたくなる衝動を頑張って押さえました


富士山が見えました


山の神に真実を述べる儀式前半戦(今回は3人)


山の方を向いてエール
すべてに恵まれたことに感謝です


さみしくも山頂を後にします。

見返り坂麓に戻ってきました。テントを撤収し、スキーで小屋まで下ります。
重くて大きい全装でのスキーは、スキーの楽しさがどこかに消えてしまうくらい苦労します。
アドバイスをいただきながら


戻ってきました。ここで一息つきたいところですが、夕食準備の時間までOBOG方にご協力いただき着脱訓練です。しかし結果、この合宿では制限時間内に終わらせることができなかったのが一つ反省点に残りました。

その後はご指導いただいた5名のOBOG方のほか、夕方から吉原OB会長にお越しいただき、現役含め総勢13名で忘年会を行いました。またこの日は昼間に日帰りで渡辺OB会理事長、石井OBもお見えになり、大変うれしい差し入れをいただきました。ごっつぁんです。


お酒も交えつつ


栗田OBよりクマ肉!

12月30日(月)小屋閉め---下山
この日の朝食は吉原OB会長からいただいたボンカレーと渡辺理事長から差し入れしていただいたケンタッキーのフライドチキンです。ありがとうございました!
贅沢な朝食

最後の最後、下山日ですが重い全装でスキーで滑ってテレキャビンまで移動するのがまた大変でした。以前はテレキャビンを使わず麓まですべてスキーで降りていたとのことなので、びっくりです。

最後、現役はサンマルテであいさつをして解散。各々家路につきました。



ありがとうございました!


同行してくださったOBOG方のお力添え、最高の天気模様。この上ないほど恵まれたコンディションで登頂すると、かえって先々の不安がよぎってしまいます。しかし、「良い状態」もそれはそれで一つの大きな経験であり、それを今後にどう生かしていけるかこそが大切で、どう生かすかはすべて自分たちのこれからの判断・行動にゆだねられていると思いました。精一杯励んでいきます。
ご協力くださったOBOG方、ありがとうございました。ご声援、ありがとうございました。今年もどうぞ宜しくお願い致します。

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