R6 夏合宿(アラスカ遠征) 前半
8月14日~9月5日に行ったアラスカ遠征合宿の記録をリレー形式でお伝えしていきます!日本とは異なるアラスカならでは活動の様子をぜひご覧ください!
本ブログではアラスカ遠征前半である8月14日~8月22日までの様子をお届けします!
こんにちは、4年の川島です!今回の遠征を企画しパーティーリーダーを務めていました。私からは8月14日~8月16日の様子をお伝えしていきます。(筆の乗りが良かったので小説風でお送りします!)
8/14 成田国際空港第一ターミナル+++サンフランシスコ国際空港+++ アンカレ ッジ国際空港——Airport South Terminal===Spenard & 26th Ave NNE——Base Camp Anchorage Hostel (B1)
8/15 B1——Anchorage市内(食糧・装備買い出し)——B1
8/16 B1===Gulkana===Slana Ranger Station——Rufus Creek Primitive Campground C1 歩行距離:9.9km
8月14日 1日目
「アラスカきたーー!!!」
アラスカの氷河や雪原を飛行機の小窓からのぞいた時、そう強く実感した。写真や文字、映像で何度も想像し、夢にまで出てきていた世界が眼下に広がっている。出発を目前にした空港の中でも平静を装っていたのに、この時ばかりはそうしていられなかった。これからこの広いアラスカの大地を、自分の足を使って体感する旅が始まるのだ。
出発時、成田空港にはOBOG、現役部員、家族が駆けつけてくださった。 |
そもそもなぜアラスカに来たのか。それはありふれた発想だった。苦楽を共にする仲間がいて、時間と体力のある学生にしかできないことをしたい、限りある時間を全力で駆け抜け抜けたいという思い。その帰結として海外遠征に至った。日本にはない壮大なスケールを持つ自然や、心技体に及ぶ数々のハードルが私たちを魅了した。
2022年12月17日に共有ノートに記された「海外遠征」の文字 |
また数ある海外のフィールドの中でもアラスカを選んだのは、個人的な思いが大きく絡んでいる。昨年度に実施した北海道合宿から続く「北の大地」への憧れや、アラスカを拠点にした写真家・星野道夫氏への尊敬の念などがアラスカへと向かわせた。
2023年夏合宿(大雪山) |
午後10時、宵のアンカレッジに降り立った私たちは、空港で息をつく間もなくバスで拠点のホステルへ向かった。チェックイン時間ギリギリで滑り込み、フライトの疲れを癒すべくバネの効いたパイプベットに横たわった。
ホステル目指して閑静な住宅街をゆく |
8/15 2日目
この日は燃料や食糧などの買い出しと荷詰めに一日を費やした。
街に出ると、アメリカにいることを再認識する。道を走る車、スーパーに並ぶ品物のサイズや規模が日本と比べて軒並みデカい。そしてそれを扱う人も。それでも、遠く離れた土地に日本と同じような文明が広がっていることが不思議に感じられた。
朝はホステルでパンケーキ、昼は街のレストランでピザ一枚、夜は牛肉を使った肉野菜炒めと、アメリカらしい食事を満喫した。
ホステルには世界中からアラスカの自然を求める旅人が集まり、日本人もよく利用しているようだった。ちょうど同じタイミングで日本人大学生がホステルに滞在していて、バックパックを背負って一人旅をするという。出発を翌日に控えた私たちには心強く感じられた。
8/16 3日目
この日は400kmを車に揺られた後、国立公園のレンジャーステーションからいよいよ活動を開始した。
舞台はカナダとの国境沿いに位置するアメリカ最大の国立公園、ランゲル・セントエライアス国立公園である。4000m級の山々、無数の氷河、U字谷、ツンドラ地帯の森林や湿地などの比類なき自然景観が見られること、多種多様な動植物の生息地であることが評価され世界自然遺産に登録されている。アラスカの国立公園と言えばデナリ山(旧マッキンリー山)を擁するデナリ国立公園が挙がる。当然、今回の遠征の候補地だったが、現地に行かなければパーミッションが取れるかわからず、また必ずしも任意の場所を歩けるわけではないなどの理由から除外した。様々な条件を考慮した結果、ランゲル・セントエライアスに落ち着いた。何よりも重要だったのは、そこに原始の世界が広がっているかどうかであり、自然と親しみ溶け合う活動に最適なフィールドを求めていた。
バックカントリー(原野)についての情報は限られ、もちろん日本の登山道のような詳細なルートレビューはない。望む景色に出会える保証もなかったが、幾許かの写真とレンジャーとのやり取り、地形図、地質資料を頼りに道筋を立てていった。
活動内容は園内の砂利道を歩くロードワンデリング、登山道(未整備)を歩くトレイルハイキング、そして道なき道を進むバックカントリーハイキングである。約2週間かけて200kmを歩く。
レンジャーステーションでベアキャニスターを借り受け、そして歩き始めた。この一歩を踏み出すまで構想から1年以上。準備期間と比べたらこの遠征は一瞬の出来事かもしれない。この感触を忘れないよう、一歩一歩噛みしめて歩きたいと思いを新たにした。
とはいえ、この日は9km先のキャンプ地まで舗装路を歩くだけだった。小奇麗なキャンプ場に着いた後、ファイアーピットでの焚き火もほどほどにし、明日以降のハードな活動に備えいつもの寝袋に潜り込んだ。
この日は長い長い道路をひたすら歩いて行きます。早くオフトレイル入らないかな〜、森の中に入るとどの程度歩きづらいのか?など考えながら歩いていました。
↓Copper Lake Trailの看板
このトレイルを初めは歩く計画だったのですが、地面がぬかるんでいるからやめた方が良いとのレンジャーからの助言があり、変更しました。ぬかるみを歩くことがあれほど大変だとは、、この時は思ってもみませんでした。
しばらく歩くとサンフォード山が見えてきました。1981年に我が部の先輩方が登った山、偉大な実績に圧倒されました。大き過ぎる、、
しばらく歩くと当初のキャンプ地であったDead Dog Hillに到着!が、まだまだ時間があるのでもう少し先に進みます。
この日の目的地であるRock Lake Primitive Campgroundに到着しました!
すぐ近くの湖で体を洗ったり洗濯を行いました(環境にやさしい石鹸を使用しています)
そこからは本を読んだり音楽を聴いたり景色を見たり、思い思いの時間を過ごしました。
↓ブルーベリーが至る所になっており、食べ放題でした笑
湖からは周囲の山を見ることができ、それまでの疲れが吹き飛びました~
20:08でもこの明るさ!疲れているので明るくても余裕で寝れます!笑
これでこの日は終了です!翌日はついに道路が終わり、トレイル区間に突入するので、楽しみにしながら眠りました~
朝の湖の景色。天気も良く、目覚めの良い朝です!
この日はトレイルに入る日ではありますが、半分ほどの距離は道路を歩きます。
途中、飛行場があり、ワンちゃんがお出迎えしてくれました!かわいかった〜!
ついに道路が終わり、トレイルに入ります。
初めは道が分かりやすかったのですが、沢を渡るうちに元の道を見失い(正しい道があったのか無かったのか分かりませんが)、ただっ広い河原を進みました。
この写真の山の左側へ進み、この山の裏側を回ります。道が整備されていないのもあり、進みが遅く、かなりの時間がかかりました、、
トレイルに入ってからは明らかに野生動物の痕跡が増え、特にヘラジカの糞がそこらじゅうに見られました。熊っぽい糞もあり、、少し怖かったのを覚えています。
標高を上げていくと周囲の木々も低くなり、、
ついに幕営地に到着!この日は前日に距離を稼いでいたのもあり、より進むことができました!オフトレイル区間に入ることができ、翌日の様子が何となくですが掴めたのは良かったです。オフトレイル区間であっても若干踏み跡があり、道に迷うことはなさそうです。
疲労から真昼間なのに寝ているメンバー達、、
↓こんな場所でご飯を食べました~
振り返れば絶景です!昨日よりもさらにロケーションの良い場所で泊まることができました!
姿を見ることはできませんでしたが、ナキウサギの鳴き声を聞くことができました。日本でも見たことがないので、いつか見れたらな~と思っています。
こんな壮大な景色の中泊まれるなんてたまりませんね〜!
こうして長かった1日が終わりました。日本では5~6時間の行動が多いのですが、この日は8時間ほど。今回の合宿ではこれが平均といった感じで、体力面でも精神面でも追い込まれました。
この日はこれまでのキャンプ地の中でもっとも標高が高く、冬一歩手前の寒さでした。雪を見ることのない最後の朝で、季節が進んでいることを実感しました。
徐々に斜度は上がり、ガレ場やザレ場の急斜面のトラバースでは、滑落や落石におびえながら歩きました。もうガレ場やザレ場だと道というものができません。迷うことは無いですが、転倒しないように気を付けながら進みます。
楽に進めそうに見えますが、草地では踏み込むごとに数㎝沈み込み、かなり体力を消耗します。
途中、沢の反対側の斜面に白い動物の群れ達が!ドールシープという野生の羊の仲間でした!野生動物を見る機会がほとんどなかったので、これは嬉しかったです☺️
そしてついに最高標高地点へ!
後続を待つ部員達の姿
登り終えたときはすごくホッとしたのを覚えています。
この瞬間は達成感に満ち溢れていました〜!!
日本で見るライチョウと種類が異なり、若干見た目が違いました。
↓はライチョウの雛の写真
下りも沢沿いを歩いていきます。初めのうちは水量が少なく歩くのが楽だったのですが、段々と流量が増えていきます。何度も渡渉をする中で靴を濡らしてしまう部員が何名もいました。
河原を下ると渡渉に時間がかかってしまうので、斜面をトラバースして進むことに。すると踏み跡が復活し、ちょっぴり安心。ただ、今度は起伏の多い斜面と足を取られる草地が復活。もう10時間近く歩いている部員たちの体力をさらに奪っていきます。
長い時間がかかりましたが、この日の幕営地に到着!
もう少し先に進んだ方がよいのでは?派もいたのですが、限界が近い部員がいたため、翌日の行程を短縮することも視野に入れてこの日の行動は終了としました。
この日から合宿のハードさやアラスカの自然の厳しさを徐々に感じ始めましたね、、
この日の幕営地↓
私の担当はこれで終了ですが、引き続き本合宿のブログをお楽しみください~
こんにちは!3年の横井です
引き続き、アラスカ遠征についてのご報告です
こちらでは、8月20日から8月22日のアラスカ遠征の様子をお届けします
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行程
8月20日C4—Nabesna Road—BoydenCreek-標高1450m地点C5
8月21日C5——Tanada Lake南岸C6
8月22日C6——Goat Creek——Sheep LakeC
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20日
この日はlost creek trailを抜けてNabesuna Roadに戻り、Boyden Creekへと入っていきます。
朝起きると、山々は昨日までなかった雪に覆われていました。肌寒い中、朝食・準備を済ませNabesuna Roadに向かいます。
河川に沿って南下していくと途中でバギーの通った跡がありました!進んですぐにlost creek trailを抜けてNabesunaRoadに到着!一日ぶりのちゃんとした道に安心感を覚えました!
しかし、BoydenCreekに入るといよいよ人の痕跡がなくなるオフトレイルに入っていきます。気を引き締めて出発!
ナベスナロードを1時間ほど歩き、BoydenCreekに入り口に着きました!
しかし、手前に河川があるため渡渉する必要があります。
靴を履き替え渡渉を行いました。この日の天気は曇り、気温は肌寒いくらい。加えて川の水はとても冷たい!渡り終わった後は足が冷えすぎてビリビリとした痛みが残りました…。
少し休んでBoydenCreekに入っていきます!今までのルートと異なり、道という道がない中を進んでいきます。自分がアラスカの大自然と聞いて思い浮かべるような大自然でした。
道がないため木々の中をかき分けながら進んでいきます。
途中で沢に合流し、そこに沿って登っていきました。
その後、谷の斜面をトラバースしました。
斜面の登りは傾斜が急で登り切るのはとても大変でした…
ですが、斜面を登り切り、進んでいくと…
素晴らしい景色が!
想像できなかったほどの絶景を見て、改めて「自分はアラスカに来たんだな…」と実感しました。
ただ、この素晴らしい景色ですが実際歩いて感じたことは「なんだこの道は!?」でした。
遠目からみると美しい金色の草原ですが、土には湿地帯のように水が溜まり丸みを帯びた草がぼこぼこと生えているためとても歩きにくい…
テント場まで行くのがとても大変でした。
個人的な感想では、この日の行動が一番大変でした。
ですが、全行程の中でも一番印象深く、とても素晴らしい日程でした
21日
相変わらず、朝は寒い!
テントから出て見えた朝焼けがとてもきれいでした。
この日の序盤は昨日歩いた、でこぼこの草原のなかを進んでいきます。
一時間ほど進んで、草原の端に到着しTanada Lakeが見えました!
Tanada lake目指して、斜面を下っていきます!
斜面には植物が生えておりかき分けながら進みました。
斜面を下り切りTanada lake Trailに合流しました。
久々にしっかりとした地面を歩きました!
トレイル上を進んでいくと小川が流れていました。
小川の中には魚が泳いでいます!ザックの中から網を取り出し全員で魚を追い込んで2匹の魚を捕らえることができました!
テント予定地に到着し、捕まえた魚を焼いて頂きました。
旨い!
アラスカの恵みを享受することができました!
22日
この日は全日程の前半最終日!
最終目的地であるsheep lakeに向かいます
前日と同じようにTanada lake Trail上を進んでいきます。
しっかりとした地面とぬかるんだ地面が混ざっていました。
この日は雨が降っており川の水が増し、流れが速くなっていました。
渡れる箇所を探し、スクラムを組みながら渡りました。
樹林帯に入り、獣道を通って進んでいきます。
樹林帯を抜けると岩場がちになり…
Sheep lakeが見えました!
湖の一番奥まで進み行動終了!
これで全日程の前半が終了しました!
以上が自分からのアラスカ報告です!
アラスカ合宿での経験は自分には初めてのものが多くあらゆるものが新鮮でした!
辛いことも楽しいことも今までの合宿の中で一番のものでした。
後半のブログも読んでみてください!
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