2016年9月1日木曜日

H28年度 夏合宿(四国班)~後編~

こんにちは!三日三晩続く虫刺されが全身併せて八十八ヶ所を越え、もうお遍路とかいいんじゃないかなと思いつつある平野です。

15日間に及ぶ四国合宿もいよいよ大詰め。
終盤にも様々な人との、思い出深い出会いがありました。
ロードワンデリングの長所である、人や街、文化との出会いも記録していきたいと思います。
夏合宿四国班、後編。どうぞご覧下さい。


8月15日(月)
面河第一キャンプ場→県道12号→第45番札所 岩屋寺→久万高原町→千本高原キャンプ場

面河渓の景勝を思う存分満喫し、今日からはまた長距離ロードワンデリングの再開です。
千本高原キャンプ場まで、約33.6km。気合を入れ直して行きます。

田園風景を眺めつつ。
道中にあった石碑。
「坂の上の雲」で有名な「日本騎兵の父」こと陸軍大将、秋山好古の所縁のものでした。
当班には日本史選択者も多く、一本の間には日露戦争談義で盛り上がりました。

そんなこんなで歩き続け、岩屋寺を横目に通り過ぎ。
昼過ぎ頃には千本高原キャンプ場に到着しました。
そこで先輩の一人が利用者の方と意気投合、なんと夕食に御同伴させて頂けることに!

場所どころか、豚肉やサラダ、飲み物まで分けていただきました。恐縮しながらも大いに感謝しつつ、想像もしていなかった豪勢な夕食を御馳走になりました。最初は素麺だけで済ませようとしていたのがウソのようです。

成人しているメンバーとはお酒も酌み交わしながら、招いていただいたご夫妻と夜が更けるまで大変楽しくお話をさせていただき、とても楽しい一夜となりました。
徒歩で四国横断という私達以上の珍しい経験談も聞かせて貰い、世の中は本当に広いものだと一期一会の出会いに、多くの物を学ばせていただきました。

「恩というのは返すものじゃなく、次の誰かに繋いでいくもの」
という言葉を忘れずに、私達もいつかまた次の誰かに、無償の親切というバトンを渡していきたいと思います。


8月16日
千本高原キャンプ場→県道12・42号→長曽池キャンプ場
この日の行程では、序盤にトンネルを通過しました。
後に通った夜昼トンネルに比べれば短いものでしたが、薄暗いトンネルの中を少しずつ歩くという経験には、どこか非日常的な空気を感じることができました。

山では見られない道路標識たちも、この合宿の忘れられない思い出の一つです。
キロ単位の案内を通過し、数字が減り、そして辿り着く喜びは、ロードワンデリングでしか味わえません。
歩き続けて幾百キロ、いつの間にやら松山より西に進んでいました。

アスファルトの上を歩くロードワンゲルでは、少しの傾斜も関節に響きます。
一年メンバーはほぼ全員が下半身に何かしらの痛みを感じながらも、黙々と進みます。


ただひたすら、進みます。

この日の行程で最も厳しかったのは、終盤の登り路でした。
長曽池キャンプ場は山の上方にあったため、うねうねと曲がるつづら折りの道を登り、登り。
直線距離では数百m程度の場所に、4キロもの道を歩いて近づいていきます。
全行程の中で、この日のラストスパートが最もきつかったというメンバーもいました。

苦労の甲斐あって、何とか長曽池キャンプ場に到着!
透き通ったとは言いにくい長曽池も、疲労のおかげでエメラルドグリーンの絶景に見えます。


……すみません、嘘です。
景色を楽しむような余裕はまったく無く、メンバーのほとんどはすぐに倒れ込むようにして睡眠を貪っていました。

上の二枚は、唯一歩き回る余力のあった為村主将が撮影したもの。
無尽蔵にすら思える最上級生の体力には、流石と言う他ありませんでした。


8月17日
長曽池キャンプ場→国道379号→内子町→民宿シャロン
さて、行程も残り三日。
この日は民宿に泊まれるということで、(計画中にキャンプ地が無かったための仕方のない判断ではありましたが)メンバーも意気軒高。
代り映えのしない絶景、という贅沢な山岳風景を眺めながら、歩きます。

いよいよ、最終目的地の八幡浜が標識に見えてきました。

霧がかかっているとはいえ、この日も気温は28度を超えています。
真夏の川のせせらぎは目と耳を涼しく癒してくれるだけでなく、蒸散して周囲の気温も下げてくれるのだとこの合宿で知りました。

いよいよ、街が姿を現してきました!
久方ぶりの文明の気配に思わず口元が綻び、気力も沸いてきます。


内子町の歓迎を受け。

長い道のりを経て、民宿シャロンに無事到着!

清潔で掃除の行き届いた部屋、虫のいない落ち着いた静寂。
さらに快適な冷房と、冷たい麦茶、垢を洗い流せる風呂場。

シャロンには、求めていたものがすべて揃っていました。
虫刺されの痒みと羽音で眠れぬ夜が二晩続いた後であり、メンバーの感動もひとしおです。

シャロン周辺、内子町の保存地区の街並み。


四国で初めて、重要伝統的建造物群保存地区に選定された「八日市護国」の歴史ある町並みです。

中でも大正5年(1916年)に建築された内子座は、今年で築百年を迎えるということで、記念の催しが開かれていました。

重要文化財指定のある家屋も。
英気を存分に養い、残り二日の行程に挑みます。


8月18日
民宿シャロン→国道56号→大洲家族旅行村オートキャンプ場
準備運動も万端に、いざ出発。
(寝起きで間抜け面を晒しているのが私です)

この日の行程は、多くが街中でした。

体力の消耗を避けるため、できるだけ日陰を歩きます。


食料品の買い出しを行うため、スーパーマルナカへ。
ロードワンゲルの性質上、合宿中で最も御世話になった施設でした。


 到着。距離はさほど長くはなかったものの、猛暑のためぐったりと疲れ切っています。
この日は日が昇ってからの出発だったため、一貫して三十度以上の高温と、直射日光が最大の敵となりました。

 管理棟の画像。
料金次第ではコテージの使用もできるようです。

この日の夕食。
肉と野菜は何よりの活力です。
味付けにはクックドゥが大変役立ってくれました。


8月19日
国道56・197号→県道27・250→夜昼トンネル→諏訪崎→八幡浜駅→松山駅→道後温泉駅
そして、遂に行程最終日。
最後だからと言って、気を抜くことはできません。
いつもの様に2時半に起床し、4時に出発。
写真はブレていますが、まだ日は登っていません。

しばらく歩くと、夜昼トンネルに行き当たりました。
旧名夜昼隧道。全長は2km、愛媛県有数の長距離トンネルです。
その長さのため、トンネル内でも電波の受信が可能なように中継されているようです。

薄暗いトンネルを延々と歩く二十分。
精神的な疲労が大きかったメンバーもいたようです。私も息苦しかった…(為村)

トンネルを抜けてもそこは山岳地帯。
それでも八幡浜まで、あと少し!

 八幡浜には到着。しかし、それで終わりではありません。
荷物を下ろし、軽装に着替えて諏訪崎へ。


様々な名勝に選出されています。

 道中から見える海も、まさに絶景。
瀬戸内の海は、対岸に必ず陸地が見えるのが面白い。
 
荷物を持たないとはいえ、往復でおよそ10キロ。
疲労が溜まった体に鞭打ち、急勾配の続く山道を歯を食いしばって進みます。

諏訪崎の先端まで、遂に到達!

 透き通った大海原と青空に、高らかにエールを歌い上げます。

この景色だけで、この旅の苦労全部が報われる、と誰かが言いました。


ここで合宿としての全行程が終了。
この後は解散宿泊所となる道後温泉に一泊し、20日に飛行機を使い東京に帰還しました。

炎天下の中、一日最大30キロ以上もの距離を歩き通すという経験は辛く厳しいものではありましたが、確実に人生の大きな糧となってくれました。
この合宿で出会った人、見た物、感じた想いを忘れることなく、これから先も続く長い道を歩んでいくための助けとしていきたいと思います。


監督、藤野OB、役員の方々、その他合宿を支援して下さった全ての方々に感謝を。
最後まで目を通していただき、ありがとうございました。

1 件のコメント:

池内 悟 さんのコメント...

愛媛の千本高原キャンプ場で夕食をご一緒させていただいた者です。四国横断は想像以上に大変だったでしょうが、皆さんとても良い経験をされましたね。ささやかな応援ではありましたが、私達の気持ちが伝わった事を二人で喜んでおります。またお会いしましょう。

Copyright © 2007HWV : Hosei Wander Vogel, club. Some rights reserved.